桃色時間/
nonya
終わりたくない昼と
始まりたくない夜が
西の空で見つめ合っているような
そんな色だった
手放したくない光と
受け入れたくない闇が
西の空でせめぎ合っているような
そんな色だった
思いがけない桃色に
足を止め
手を休め
目を奪われ
心を掠め取られ
優しさと
懐かしさと
儚さと
遣る瀬無さを
指の先まで思い知った
そんな時間だった
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