渋谷無色/
三田九郎
スクランブル交差点
気流に乗って
目が 耳が
わたしの身体が
ばらばらになっていく
わたしだったものが
あらゆる方位に
遠ざかっていく
赤信号
残された
わたしの抜け殻
クラクションは遠く
青い風が吹きぬける
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