『ボク』/うんち
 
昨日、黙って家を抜け出したので母さんに怒られるかも知れなかった。
けれどキッチンにいた母さんは、薄く呆れるだけでふわついた目は違うどこかをみていた。
彼女がスーパーの大袋にごたごたに詰めたクッキーは
3ヶ月ほどほうって置かれたままで、
やはり湿りだしていた。バカだなって、笑えてしまう。
けれど、こんなクッキーを笑ってることが、幸せ。
笑った分だけ、後で泣いてみてもいい。
お父さんはいない。
涙が出そうになったら、たたっと二階の部屋に姿をくらましてしまえばいい。
でも、ボクは今日、クッキーの傍で泣いたっていいよな?
・・やっぱり、二階で泣こう。
涙も出なかったので、薄闇のカーペ
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