狂女の独白・2/salco
 
あたしの家は電車でふた駅だけれど
そして背伸びをすれば見えるのかも知れないけれど
ここは遠い外国だ
あたしは外国に来てしまいました
ここでは花も変わった名前で違った風に咲く
それからあたしには
あたしには、お前達の喋る言葉が解らない
異国者になったから
Looda、Looda、Woo‐woo

だからお人形の名前は教えてあげない
お前達には、だあれも
空は近く、ベッドは硬い
空は硬く、鉛色に眠る
ああ、どうかもう、ぶたないで
脅かさないで、ぶたないで、ぶたないで、ぶたないで
父も母も、兄も弟も、友達も恋人も
夫も息子も娘までもが、あたしに手を上げる
あたしは髪を
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