冬/
一 二
銀の白
白の銀
――白銀
冷たい空気が身を切って吹き抜ける
言葉を放てば
それがまるで
意思を持ったかのように
白く淀む
風と共に走る
遅れて確かな足音が
心地好く耳に響く
降りしきる白光と
身を震わすような風の中で見付けた
微かな命、芽吹く命
白はやがて消え
光だけが残る
白い地平
光が残す陰影
――余韻
白と黒の織り成す光の舞
消えていく
――消え去っていく
大地が白を吸い上げて
飲み込んで
そして芽吹く
いつまでも
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