「 沈黙の季節 」/
椎名
ゆらめいて水面
きらめいて光
やさしくなった季節に
少しだけ張り詰めた風が吹く
季節の狭間を
冬がくるまでゆらゆらと
揺れていよう
別れと出会いのあいだで
少しだけ
期待と哀しみを抱いて
急がなくても
そのときはくるから
いまは
このやさしい陽射しに包まれて
漂っていよう
ゆらゆらと水面
きらめいてひかり
ゆったりと
時が流れていく
戻る
編
削
Point
(2)