青空の階段/涼深
はしゃいだ声
駆け上がる青空の階段
――あの時の君の瞳には
何が映っていたのかな――
朱の鎖を引きちぎった僕たち
季節外れの雪と
月のない夜に息をひそめ
温もり分け合う
カミサマに見放されて
かりそめの自由に浮かれて
難しいことは考えないように
今が壊れないように
『何も怖くないよ』
告げた君の体をキツク抱きしめる
青空の階段
錆びた音が迫り来る
『もう離れたくないから』
掠れた声
繋いだ手は、震えていたんだ
カミサマへと続く空
濁った楽園
「もう離れないから」
足音が近づいて来る
――僕たちの抵抗、
貴方に届きましたか――?
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