フェイク/
涼深
雨に濡れた頬も現実味を失い
胸に残る
鋭さを増した痛み
確かな傷痕
手の届かない方へ消えていく
長く伸びた影に
小さくさよならを
世界を欺いて
偽物の愛に
身を焦がしたフリ
心の奥底に息づく
柔らかな熱は
君がくれたもの
此処にいるよ
また夜が来たって
月の光さえ届かなくなったって
全神経が
追いかける
求める
満たされる
君が笑ってくれるなら
それで充分
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