生きる/吉岡ペペロ
こんど病院にいったとき
ぼくは余命をつげられるだろう
下腹部にこんだけ違和感があれば
死んだことなんてなくてもわかる
現実としてそれを聞いてしまったら
ぼくはいったい
なにをやめなにをつづけなにをはじめるだろう
なんのために生きているのか
選択し決めなければならないのかな
まだまだいのちが続くふりをしながら
感傷てきにならないように
ひとを心配させないように
ぼくの死によって起こる混乱が
もっともちいさくおさまるように
ぼくは生きるのだろうか
それともあなたが言うようにして
あなたに甘えまくりながら
生に執着してゆくのかな
死んだらなんにもなくなるような
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