Queeeeeeeeen/salco
、おほほほ
ほ」
じっと見上げてやれば、通訳の男は何とも憎々しげに睨み返した。
「そちは男が嫌いと見える、ほほ。麗しい男も数多といようぞ。下郎なぞ
観察したところで何になろう。では好誼の技巧はどうじゃ。逞しき手と切
な吐息が愛でさする加減が女体に与える作用は何とする? 肚から背を突
き上げ身を溶かし去る、快楽の作用こそが女を変化させるのじゃ。虚妄の
厚化粧や侘しき倨傲よりよほど。一体に、そちは哀れな女よの」
「はい、全くおっしゃる通りで。至高の御身ゆえ、お足元にちょろちょろ
している数多の油虫をご覧にならずに済む女王様は、まことにお幸せなお
方。さぞ
[次のページ]
戻る 編 削 Point(1)