ジェンガ/田中ましろ
 

傷つかぬ距離をたしかめあうようにポケットでつなぐ右手、左手

僕じゃない誰かと重ね合わせてもいいよ 飲み込む言葉は苦い

あっけなくあなたは去ってゆく 僕のこころ散らかす嵐みたいに

散らかったまま散らかったままふわり朝が来たからぼくらは帰る

思い出し笑いは自由 始発には誰かを想う人があふれる



一度だけあなたが抱きしめてくれた意味をいまごろ探してしまう


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