左官の息子/yumekyo
 
左官の息子は五歳の頃から友達だった
海へと続く一面の草むらを
真っ直ぐに突っ切って遊んだ
毎日あっという間に日が暮れた

左官の息子は都会から引っ越してきた奴が大嫌いだった
大雨の日幼稚園の帰りに
一緒になって そいつの長靴を川に放り投げたら
うちの母親が迷惑した

左官の息子は年子の兄貴とふたり兄弟だった
泥だらけになって走り回るうちに
勝手に兄弟喧嘩を起こしては
いつも兄貴を泣かしてうちに追い返していた

左官の息子は雨が降り続くと機嫌が悪くなった
仕事のない親父が昼間から酒を飲むからだ
家に遊びに行って騒いでいたら
奥から手が伸びて突き倒された

左官
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