ゆるるる/朧月
足元がぐらぐらするようだった
すがりつこうとしていた
カタチ がよかった
なくならない ものがよかった
みえない
もの大事にして
きこえない
もの求めて
悲しいなんて言葉は使わず
涙だって流していなかった
歩いて歩いていたんだよ
とまったら動けない気がして
歩いて歩いているうちに
また明日がくると思って
ないものが あるんだなんて
冗談みたいな真面目な話を
だれともせずにいたのは
空が相手みたいに遠かったからだよ
ゆるると話してみるから
あなたは消えないでね
ゆるると話す私を
ゆるるとあなたがきいてね
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