霜月丑寅/
元
月をまたいで夜の空気はグンと冷えた
風が鋭さを増して
煙草の煙がいつもより濃くなった 気がする
そんな 日
そんな 夜
秋空と呼ぶべきか冬空と呼ぶべきか
高くなった空
鋭さを増した木枯らしが雲を端へと追いやって
澄みわたり 晴れわたる
輝く星々
オリオン 明星
瞬く星々
4等星
南の隅に 控え目に
でも確かにそこに
ぽつり 切れ長の三日月
ひとつ
他が他をたたえ
均しく並ぶ
その光景が優しかった
その優しさが温かかった
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