臨床詩作法 / ****'04/小野 一縷
与することにより、
詩に其々特徴ある変化をもたらす事が証明された。
これら物質を複合して投与する事も有効である。
・各物質は被験者が本来保持している「詩作における意志」を
助長はするものの、それ自体を超越し「全く新しい詩作における意識」を
発生する等の効果は、被験者の他の詩と比較したところ
これと言って見受けることは出来ない。
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同 5:37 投与物質無し
冬の朝
残留物が再び氷を張ったガラス管
毒死した灰が浮かぶタール液で満たされたポット
透明な硝煙を昇らせている注射器の銃口
見慣れた光景
朝陽が 降りしきる雪を 輝かせている
窓に凍み付いた氷が 一輪 白い朝顔を咲かせている
今日こそ 新しい 本当の 今日であって欲しいと
ただ そう願う
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同 6:37 投与物質無し
支度をする
仕事へ向かう
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