朝の君/
モリー
君の残り香が漂う
淡いニヒルが在る部屋で
私は一人、朝日を浴びる
悔いることは山程あり
嘆息をつく暇すらない
林檎をほじっては
諦めぬよう口をふさいだ
ただ、君は
何も識らず走っている
やらなければならないことを
やり終えないままの欠落を
触れてはくれない
君はそうやって育ってゆく
千切れた思いを胸に抱え
未だあたたかい光の中
空を見ずとも
今日は雨だと一人泣いた
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