おやすみ、おやすみ。/苅田由枝
何だっていいからはしゃいでいただけの夢だったから振られたのかなぁ
なつかしいにおいの雨だと思ったがなつかしいのは雨の日だった
あられもない願いだったね 流れ星消えちゃう前に言えたとしても
九十秒チンして温まってくれるココアみたいな恋じゃなかった
アルコールのせいで泣いてるわけじゃない 泣きたいときに飲んでいるだけ
お別れのためのデートと知っているダイエットだって自分のためだ
失恋をしたってばれたくない朝に前髪だけを一センチ切る
ばいばいは優しい言葉 はいはいと頷くように言えてしまうし
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