万 来/J.M
 
いつも 夏休みの終わりに
宿題を 全部終わらせてなくて
きまって 母に叱られていた僕

今は 遠き存在になってしまった
思いの届かない洞窟で
青く微笑む天使は
僕の名前を知らず
晴れやかに ただ賛美歌を歌っていた

綺麗ごとのように
いつも過ぎ去る僕のお誕生日は
花の生き方を 圧縮したように
ただ繰り返す 不自然な悪夢

今朝 僕の影に
光の傷が生まれ
純情な時間が 頭の殻から滑り落ちた
曖昧に戯れた風景を
生死の狭間で
ナルシズムな夢が追いかける
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