精一杯のおままごと/
紙喰虫
幸せだったよ、楽しかった。あの頃は二人とも同じ気持ちだった。
何も知らない君が、なんでも知ってる僕と、
一緒に居た。
君はなんでもしてみせた。
なんでも頑張ってみせた。
僕に褒められるために、僕を喜ばすための、
精一杯の、おままごと。
子供の君が背伸びして、
お母さんみたいな口調で僕を叱るんだ。
楽しかったよ、幸せだった。
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