木枯らしが吹く頃には/
うずら豆
木枯らしが吹く頃には
僕はどうしているだろうか
木枯らしを受け止めて
一歩一歩前に進んでいるだろうか
それとも木枯らしに翻弄され
ころころと後ろに転がっているだろうか
夏に夢を乗せた入道雲
今は千切れたうろこ雲
傷つけた指に宿る微かな痛み
それだけが生きてる感触
頼りない意識は
必死で叫ぼうとしている
闘えと
闘えと
泣きながら
強い
が脆い
僕という人間の
壮大な臨床心理学
僕はどうしているだろうか
木枯らしが吹く頃には
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