木枯らしが吹く頃には/うずら豆
 
木枯らしが吹く頃には
僕はどうしているだろうか

木枯らしを受け止めて
一歩一歩前に進んでいるだろうか

それとも木枯らしに翻弄され
ころころと後ろに転がっているだろうか

夏に夢を乗せた入道雲
今は千切れたうろこ雲

傷つけた指に宿る微かな痛み
それだけが生きてる感触

頼りない意識は
必死で叫ぼうとしている

闘えと
闘えと
泣きながら

強い
が脆い
僕という人間の
壮大な臨床心理学

僕はどうしているだろうか
木枯らしが吹く頃には


戻る   Point(1)