月とふたり/暗闇れもん
浮かぶ月がため息と共に
夜空から滑り落ちてきた
ドアを開けて
夜露にぬれた土を踏み
蛍ほどもない
わずかな灯りを頼りに
震える光を抱きしめる
部屋に入り
お風呂を沸かし
静かに
ゆっくり
ハチミツ色の湯に光を浮かべる
ぷかぷかと浮かび
ゆっくりと伸びをして
ふんわりと湯船に広がる光
お布団にふたり
手をつないで眠った
眠りの中でふたり
夜空を飛ぶ
雲がさよならを言う
夜風がもうそろそろよと笑う
ふたりでなら
どこまで飛べるかしら
朝日が月を迎えに来る
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