正午/リンネ
そこには、証明写真の撮影機が立っていた。ボックス型のよく見かける何の変哲もないものだ。奇妙なのは、それが設置されている場所である。なぜ公園の真ん中に置いてあるのか。
私は昼食にいつもここを利用している。だいぶ早めに来ているので、自分の他にはまだ誰もいない。公園には一面、白い砂が敷かれていて、そのせいで日の光が強烈に反射している。だからだろうか、ここにいると、妙な陶酔感を味わう。きっと、足元から照らされて、その浮力をなんとなく感じ取っているからだろう。ただ、理由などたいした問題ではない、ともかく、それは心地よいのだ。
その撮影機は円形の公園の、ちょうど中央に設置されてい
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