夜の茶会/
朧月
知らぬ間に
今日と明日の境目の
白線を越えていた
部屋にメイプルの香り
焼きたてのパンを置いて
朝にこそふさわしいと
あなたは横向くけど
このままいればもう
朝なのですよ
星があり月もみえて私たちが座り
対角の流れに風が加わる
秋の草花一輪飾る
言葉がなにもせぬうちに
ことりと過ぎればいい
時計の針も
知らぬ間に超えていた
白線はあの
日の私なら泣いた
今日は香りが支えた
戻る
編
削
Point
(2)