寝帰り/小川 葉
 

 


働きアリが
働いている
言葉を持たない
彼らが向こう側にいった時
はじめておぼえた言葉で
言うのかもしれない
疲れたと
それでも言葉の優しさを
信じている
その強さを
死ぬほどの
神の慈悲を得て



早朝
君は帰ってくる
たった一人の宇宙から
たった一つの惑星へ
そこには家がある
超新星
白色矮星
ブラックホール
ただ名前があるだけで
人は人でありつづける
君が望むなら
それが君の幸せだ
 


休日の朝
君がしたおなら
私たちの知らないどこかで
星が生まれ
星が死ぬ
今この時にも
君は寝返りを打つ
 
 
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