そせい/Ohatu
 
度も神さまを否定するだけ

 それが恋だって?

 それが恋だって?

 きみは、知ってた

 子宮が唄ってた

  −

 それから、僕たちは家に帰り、仏壇を据えた
 空っぽの仏壇は、こんなにも神々しいのか、と
 父は花を供え、母は何事かを唱えた
 弟は興味がなく、
 姉は、彼氏から電話が来るまでは神妙だった
 我が家の引っ越しは、
 その後に
 サイレンが鳴るまで続いた

 家は狭いが、悪くはない
 姉はときどき彼氏のことを思い出し、泣いている
 弟は新しいゲームが欲しいと言う
 父と母は、いろいろと手続きし
 僕は、ひとりで笑った
 何とか、幸せになってみたかったのだ


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