ぽつり/nonya
 

この世のうわずみを
あらかた舐めてしまった

僕は

もう

面白がらなければ
何も面白くないし
欲しがらなければ
何も欲しくない

この世のうわずみは
どれも同じような味だから

僕は

もはや

日記のようで詩のような
嘘っぱちは書けないし
詩のようで嘘っぱちのような
日記は書く気がしない

だから

ぽつり

としていればいいのだ
落ちた所で
じっとしていればいいのだが

ぽつり

としていられない
中途半端に淋しがりで
適当に情けない

僕は

混み合ったカフェの片隅で
甘い味しかしない熱湯に
猫舌を焦
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