夜と朝のあいだに/うずら豆
眠れない夜
蜘蛛の子達が蠢き出す
無数の血管に入り込み
チクチクと毒針を刺す
体は痙攣してハイになり
脳に届いた毒は
死の自動思考を始める
蜘蛛の子の毒は
精神を少しずつ殺す
いっそスズメバチの毒で
一気に死にたいと思うくらい
目の中には無数の点
蜘蛛達の蠢く姿
暗闇の中でなお
僕を苦しめる
このまま永遠の闇が続くのか
優しい木漏れ日は
遥か遠くの記憶
秒針は確実に進み
朝日のカウントダウンをしている
眠れぬ夜は明けてゆく
僕がその時狂っているか
きっと太陽の色を見ればわかるのだろう
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