秋の夕暮れに/小川 葉
 
 
 
ひとりぼっちは
自由だと
わたしは思っていた

ひとりぼっちは
淋しいとも
わたしは思っていた

道ばたに
ひからびただんごむしが
死んでいる

だんごむしが
息絶える時
わたしはどちらを
思っていたのだろう

ひとりぼっちの
秋の夕暮れに
 
 
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