少女浪漫/うずら豆
 
ある日
少女は恋をした

知的で優しい学生さんに
彼女がいること知りながら

それでも少女は胸の奥
恋心がどんどん熱く

いけない恋
叶わぬ恋

だからこそ炎は燃え盛る
禁断の果実こそ美味しく見える

少女はじっと見つめてる
恋心とはうらはらに
声すらかけられないもどかしさ

そこにひゅっと春一番
学生さんの帽子が飛んだ

少女はそれを拾いあげ
学生さんに手渡した

『ありがとう』

そのひとことで少女は赤らむ

『私はもっと好きになる』

少女の確信は青空のように
とてもとても澄み渡った
太陽のような恋心を燃やして


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