水のあがき(四)/信天翁
 
どこから迷いこんできたのか

まさか探し物ではあるまいに
落ち着きもなく
       庭木の葉っぱに
黒い蝶がそばえている

(それは
   おらの半生を見るようだ)

ちよっと目をそらしていたら
    もう蝶のすがたは消えていた
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