timeless/三田九郎
パソコンの画面に向かって詩を書いている。
書いては消すとりとめのない時間。
マグカップに何度も手を伸ばし、口をつける。
今夜はいつにもましてまとまりそうにない。
言葉の選択に躊躇し続けることが
時間という観念を一時的に遠ざけてくれる。
日常から遊離していくこと以上の幸福
なんてないと思える時間が好きだ。
テーブルにパソコンとマグカップ
それから思案する僕の両腕が乗っている。
テーブルが僕らに依存しているか考えると細波が立つ。
一方的に僕を支えているくせに
世界は僕の存在理由を教えてくれない。
そんなものないから生きて
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