からっぽな手/
朧月
僕が手にしていないのは
君が僕のことを
必要としていないから?
それとも僕が
僕が泣いているのは
悲しいからかな
君が泣いているのが
不思議だからかな
空が明るいけれども
僕の心は
明るくなんかないんだよ
朝じゃないんだ
君は僕の言葉なんて
もうほしくないと
いってしまったから
僕は黙ってる
この指が生む未来は
どこへもゆけない
君は僕じゃない指で開くページを
僕の手はいつか
なにか掴むのかな
そのとき君はどこにいるの?
僕は
戻る
編
削
Point
(1)