轆轤肉のクロニクル/人間
れベルリンブルーの有髄繊維を引き摺り出せば季節が寝返り、
夜は阿と吽の愛の巣に澱むモホロヴィチッチ不連続面でユニタリ群が孤独死する。
【生肉期】
貪食の楔は明るいマクロファージ、貧困のプラセボは黄楊の櫛。
ディシェンヌ型筋ジストロフィの鶯が祝詞旋律でテリトリーソングを歌う真昼間、
赤腹井守がソデフリンを下水道へ垂れ流すと、
ミクロキスティスは積乱雲を真似て矢倉穴熊の囲い、
その隙に青東屋鳥が分解された羅馬字を集めて史実を捏ち上げる。
【屍肉期】
型板の誘惑はテンペラ画のムカデの如く米噛に忍び寄る、
すべからく舌を甘くし、我々は艾を揉んで好機を打つべし。
[次のページ]
戻る 編 削 Point(2)