轆轤肉のクロニクル/人間
【受肉期】
米の雨が降る。
般若湯を浴びた犬薺が吐いた執着心の灼熱で霰になる。
霰に降られた蓮華蜂蜜のベンゼン環が乱痴気に濡れて、
観音開きの喉仏から大挙する粟が眠る雷を起こす。
米の雨が降る。
肺炎のゲイラカイトに積る雲母の空母の分母から溶樹の塩素分子が育つ。
米の雨が降る。
縄文杉餓えて防砂林喧しい。
【幼肉期】
浅知恵熱の風上に置いた匂い立つマイコプラズマを鑑とするぬばたまのハルツバージャイトが共軛すれば、
御前さんの曙光は文弥の旋律からイメージクラブの釣り銭に落ちる。
劣情が金科玉条のパラフィン蝋細工の蝶は檜扇の上でシャハナーズに変わって、
そ
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