オベリスク/AB(なかほど)
 

あなたのために詠ってください
と苦笑いで
通り過ぎた
そんな僕自身も
即興詩人だ}


オベリスク

白く光りながら聳え立つものを
世界中の偉い人が建てて
それを平和とか繁栄とか協調とか
いろんな言葉で愛している
見上げるその人たちの目には
横たわる人影は見えない
それでも僕は僕自身で
君は君自身で
立ち上がっていける
と信じている



ヌト

喉の渇くものたちには
雨と影を
心の渇くものには
星空を
やがて
眠りの後で
立ち上がろうとするものを
優しく包みこむ
はじまりにもあった
とても大きな優しさで





  
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