小さな小さな、小さかったあなたに/邦秋
あなたがその笑顔を見せなかったのは
きっと私を困らせないために
あなたがその声を聞かせなかったのは
きっと私を苦しめないために
一人がこの世に増えること
それは太陽の現れのようで
痛みがあっても たとえ辛くても
乗り越えられると思っていた
それでもあなたが傍にいないのは
きっと私がまだ不甲斐ないから
それでもあなたが共に寝ないのは
きっと私がまだ未熟だからね
今まで私が見てきた
宝物の景色を今全て
この空色のアルバムに詰めて
雲に映すから見てほしい
たとえ見えなくても
たとえ残らなくても
私は永遠に
あなたのママよ
あなたは永遠に
私の愛する子
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