スティックシュガー/アマメ庵
君が入れて呉れたコーヒー
スティックシュガーを 半分入れる
甘すぎるといけない
君は「残りちょうだい」と言い
残り半分のスティックシュガーを使う
「だって、ダイエットしてるから」
君は言う
本当は 半分よりも沢山残っている
二人で一本のスティックシュガー
仲良く分けて飲んだ
僕たちは おのおの好んで 苦味を共有した
僕か 或いは 君か
どちらかが より甘味を求めたら
二人は きっと上手くいかなくなる
一本のスティックシュガーの塩梅は 微妙だ
僕の嗜好が変わるか
君のダイエットが成功するか
その日はやがてやって来る
出来ることなら
少しでも長く 苦味を共有していたい
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