林業/一 二
 
魅了されたものだが
もはやあの流れるような
甘い歌声は響いてはこない

歳月は光のように飛び去り
私の人生も例外ではない
私もこの杉同様
いつか埋もれてゆく
小さな壺に押し込められ
頭の上には一個の墓石を戴いて
土に埋もれてゆく

しかし今までの杉の替わりに
新しい木がやがて
生い茂るかもしれぬ

私はこの想いを胸にし
そこはかとなく
人の世の楽しみの儚さに想いを馳せる
人の命はとても短い

そして人の曖昧な希望は
全く続くことなく
人よりもっと早くに死んでゆく
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