チェルシーホテル/チャオ
 
トを慰めるために、「スメルズ」にかけてスルメをプレゼントした。
カートは「すごいにおいだ」と言った。

三年間部屋にこもって小説を書いていた青年が、膨大な原稿を持ってみんなの下へ降りてきたとき、ティルマンスのシャッターの音に驚いて、原稿をばら撒いた。
その光景は、点在する意味が空間にばら撒かれたようだった。

すべての原稿が落ちたとき、誰かが「お疲れ様!」と言った。
そのまま、みな、それぞれの車に乗り込み、打ち上げ会場に向かった。
そのときには、サリンジャーとピナバウシュは、すでに打ち上げ会場をみなに告げていた。
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