夕目/
うずら豆
隣のビルが見つめている
夕焼けの頃
熱い視線で
緋色の丸い目玉
上から下に舐めるように
ニヤリと笑うエントランス
時々人を喰っている
宵闇が訪れると
目玉は見えなくなり
沢山の人を吐き出す
毎日この一刻
僕は隣のビルに
視姦された屈辱を感じる
飛び立てないケージの中で
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