傍観者/もずず
 

指先で蠢く明日の匂い

触れられないから
ぼんやりと
唯々ぼんやりと
眺めるしかできなくて

願ってみたり
祈ってみたり
いつかしたようなことを繰り返す

優しさで世界が溢れればいい

そんなことを思いながらも
傍観者の私は
目を逸らす

ただの小さな人間であることに
しがみつくばかりで



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