私の好きにさせてくれ 2/テシノ
前回のような文章を、自分の中では「ヒッチハイク書き」と呼んでいる。
テーマを定めず書き始め、そこに出てきたキーワードが次の文章の行方を決める。
目的地が決まっているヒッチハイクとは多少ニュアンスが違えども、先へ進む手段を次々と乗り換えていくあたりからそう名付けた。
正直言って、あまり読まれる事を前提としておらず、どこにたどり着くのかわからない自分をただ楽しんでいるという点では非常に無責任だと言えよう。
それはいわば地図を持たない旅のようなもので、自分の軌跡が地図となっていく。
本来、地図とは先立つものであり未来のためにあるものなのだ。
過去を地図にしたって、それは単なるノスタルジアだ。
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