終夏の空に流るる/
もずず
夏の終わり
ちっと舌打ちした彼女の悪意は
秋の初めには
彼女のもとへ戻るだろう
向日葵のような少女の笑顔は
来年の桜の頃
少女のもとへ戻るだろう
悪しきの足は速く
良のものはじんわりと
しかし絶え間なく歩み
あなたのもとへ
確実に
夏の終わり
丸みを帯びた青のもと
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