「だからもっと愛して」と僕は謂う/瑠音
枯渇した心に君が
ゆっくりとアイをカタムケタ
ゆらゆらと満たされ
ふらふらとたゆたう
僕は海月にでもなったようだ
柔らかく
震えてもっと
君に触れてほしい
心
皮と脂肪と骨と
血管に守られた心臓に触れて
ぎゅうとわしづかみ
甘く苦しくキリ、と
痛み
君が触れるならそれも
僕の心を満たすひとつに成って
枯渇した心に君が
ゆっくりとアイをカタムケタ
そして僕は海へ
緩やかに満ちて
海月に成って
海月に成って
寄り添って生きたい
きっと一人にはしないから
(だからもっと愛して、と僕は謂う)
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