かげの闇/
十二支蝶
周りを映すような日をお腹に孕むような
絡み歩いた跡の地面を乾すそんなことを やっていると思ったから
陰のもとに跳び下りても陰にはなれない
もし触れずに夜の太さに触れられたなら
吐くことのないまま この息を伐るのに
陰は陰になれない
それは射すのだと終えるのではなく
振り動くものを繰り返し感じるから
とけるものを精一杯 焦がしてかためて
吐くことのないまま 姿を俟てば
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