眠れぬままに迎えた夜明け/ベンジャミン
満たされないものは何か
一人分の静かな夜が
季節の終わりに問いかけてくる
それを孤独と呼ぶ人もいるけれど
一人でいることと孤独は異なると
何時か何かの文章に書いてありました
それは途方もなく広い夜を旅することなのです
きっと辿り着いてしまうであろう
希望に似た眩しい朝日を見つめて
夢だったのだろうかと目を閉じる
満たされないものは何か
ずっと考えていたわけではありません
だからと言って答えを諦めてもいません
それは報われない今日に祝福をすることなのです
自分を可哀相にしてしまうことの
あの容易さを断固否定いたします
今日は今日という日に
感謝をするために在るのです
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