真夜中を走る/蒼木りん
 
かずの扉 開けなければ

いますぐ


『鍵はどこだ』


そして
たぶん私は
私ではなくなるだろう
一人の夜も
誰かといた夜も思い出して
来世ではもっと
と誓うのかもしれない

たぶん

魂の性は 変わらない


『時計の針に潰されてしまうよ』


嗚呼

嗚呼

肉体と魂が分離しはじめている


『明日なんか どっかいっちまえ!』


『明日なんか どっかいっちまえ!』


『明日なんか どっかいっちまえ!』



『鍵はどこだ?』



『時計の針に潰されてしまうよ..』



さよならだよ


ごめんね


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