ハイ・テキストの路上育成、又は私自身/北街かな
、どうして否定できるというだろう?
希望のイメージは甘く熱をたぎらせてそこらじゅうで吹聴していたのだ、
君らが、何者かに成れることを
私が、星屑のまなざしに包まれて空にも登れることを
ただ闇ばかりが街中を覆いつくしているだなんて
どうして判らせてあげたろうか?
私の日常は黒点に在り
闇のなかで息をただ 殺し続ける
からん、ころころころ… そこここが欠けおちてころがってゆく夏だ
季節性の夢想果実が跳ね回る
目のまわりをしつこくしつこく、周回しているね、
それは赤く、腫れあがるほど熱く、どろどろとしていて
私の指先に似て、ややじゃっかん甘いのだった
気絶するほど、甘いのだった。
星は目のなかで動き続ける
痛みから逃れようと尖った光を放っている
気絶するほど、白いのだ
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