食べられるための蛙、特定外来種に成り上がる。/ブライアン
、ひき殺そうとしているのか。
黒く沈んだ蛙は、ボウボウと鳴く。
ジャンクションの大きなカーブを
白線より外側へ出ないように、
それでも荒くれ者のように、
トラックは走る。
最後は何だって勘だけだよ、と。
トラックの運転手は語る。
それは誰にだっただろう。別れた彼女にだったか。
やけくそになって声をかけた女だったか。
長いクラクションの後、
踏みつけられた影は、月の光に残される。
茫々たる世界へ、この道は続いている。
運転手は、自らの勘に嘘をついているのか。
それとも、勘が狂っているのか。
それ以上に、未来ははるかに広大なのか。
茫々、と歌っている。
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