君は日常に潜んでいる/真島正人
 
君は複数存在し
それゆえに
ちらちらと
人は見かける
それはつまり
人にとって
日常性の隙間に
はめ込まれた君を
認識できているという
ことだ

{引用=





花弁!
そして

定めを
知らぬ牡牛

種子に
混じる鉄

慈しみ
深き
路地の
風圧

暗くなる……



サイダー
瓶に
かげりが
写っている

映写機は
ここになく
遠い
時代から

光を
ここまで
送るだけでいい
技術などではなく

技術など
消えうせろ
内的心情と
発露で

こんなにも
鮮明に
投射できる

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